『アンネの日記』は、ユダヤ人迫害をしていたドイツのナチスから逃れるため、オランダで隠れ家生活をしていたアンネ一家を含むユダヤ人8人の中で唯一生き残ったアンネの父親、オットー・フランクが尽力の末出版したものでした。
思春期ということもあって中には過激な内容も多数あったため、それらは父オットーの判断で省かれ、はじめは大幅に修正されたものが出版されました。
日本でももちろん児童向けに、そのように大きく省かれたバージョンが置かれています。
また、アンネ自身が「戦後この日記を本にして残そう」と思い立ち、日記の途中から編集していたりもして、アンネの日記には原型以外にさまざまに編集されたバージョンがあります。
なので、もし興味を持ってくださった方はいろいろつぎはぎして、ほぼ原本に近い形にしてある完全バージョンと書かれてある本を選んで読んでみてほしいです。
アンネの日記 (文春文庫) [文庫] |
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それではアンネの日記を読んで、率直に感じた感想をまた拙いコマ漫画形式でお送りします。
アンネの日記を読んで
コマテキスト(反転)
出だし、隠れ家生活へ移る少し前のアンネの誕生日の様子など、日常生活が描かれる。キティ―(日記)はこの時にプレゼントとしてもらった。まぁなかなかおしゃまなお嬢さんだんだこと…続いてアンネのクラスメイトの紹介に…な、なんてはっきりものを言うお嬢さんなんだ…
私クラスメイトだったらぼろかすに言われてそう…
親家族にももちろん(というか余計に)容赦ない批判精神
なんて口達者なお嬢さんなんだ。
これだけボキャブラリー豊富なら弁論大会も口論もさぞ座楽しいだろう
隠れ家生活では本当に狭い居住スペースのため、月に尽きない互いの不満を…
そりゃあね、想像を絶するよねそのストレス…
ていうか本当にこの子文章うますぎないか⁉
そんな生活の中でも笑わずにはいられない珍事件を皮肉交じりにコミカルに紹介するアンネ…
うまいうますぎるよこの子…
13歳⁉本当に⁉
めちゃくちゃ頭良すぎるんですけどこの子…もしかしてもしかしなくても今の私よりはるかに頭いい…
こう熱中して読み続けた結果、自分が隠れ家生活に暮らしてストレスフルな生活を送っている夢を二日続けて見ることに…
う~~~ん、せまい…!!
この感想だけだと、ちょっとアンネが辛口で、ひたすら他人の批判をしているようにも見えますね(;’∀’)
まぁ本当に、他人に対しても自分に対しても客観的にビシバシつっこみを入れている内容なんですが…特筆すべきは、それらを本当に面白く読ませる文章の上手さなんです。
すごく読みやすい!
アンネの日記はその内容が本当にあまりにも上手くできているため、ホロコースト否認論者(ユダヤ人迫害などなかったと主張する人たち)からの中傷などとあいまって、長年
「普通にプロの小説家がフィクションで書いたものであって、偽物なのではないか」
「ほぼフィクションといったほうがいいのでは」
などという疑いの声もありました。
近年の科学技術により、オットーが所持していたアンネの日記の原本は本物であると認められて、その議論には一応の終焉を迎えましたが、本当に、そんな真贋論争で読む気が失せる人がいたらものすごくもったいないなぁと思いました;
誰がなんといおうと、この日記を通して表されるアンネの精神自体はまぎれもなく本物なんです!(熱が入りすぎて気持ち悪い)
このように、大人が書いたのではないかと疑われてしまうほどアンネという少女は本当に頭がよく、話を書く技術に長けていたので、若くして亡くなってしまったことが本当に残念です。